競馬で儲かるのは、逃げ?追い込み馬は儲からない?
2018/01/23
▼自身の経験則、肌感では
「逃げ・先行型の馬は、差し・追い込み型の馬より、儲かりやすい(回収率がよい)」
「ただし、1番人気に関しては、目標にされるので、必ずしも逃げ・先行型の妙味はない」
「ハイレベルなレースでは、ハイペースになることが多く、逃げ・先行馬の妙味はあるとは言い難い」
という印象です。
▼競走馬には、大きく分けて4種類のタイプがいます。
①逃げ②先行③差し④追い込み
馬です。
逃げ馬は文字通り、スタート後に隊列の先頭でレースをするタイプ。
追い込み馬は、隊列の最後方から直線で他馬を抜き去っていくレースをするタイプ。
▼この4種類の脚質の中で儲けやすいのはどれか?
結論からいうと、
「逃げ馬は儲けやすく、追い込み馬は儲かりにくい」です。
▼競馬で人気のある脚質タイプは圧倒的に、追い込み馬です。
最後方から、一気に他馬を抜き去っていくスタイルは見ごたえがありますし、
かっこいいので人気になるのもうなずけます。
なので、追い込み馬は過剰人気になりやすいです。
▼逃げ馬は、バテテしまうとそこから持ち直すことが難しいことに対して、
追い込み馬はレース終盤、最後の直線まで期待が持てます。
これも、追い込み馬が過剰人気する理由の一つでもあります。
▼しかし、追い込み馬は、前が詰まって割っていくことが出来なかったりする
リスクが高く、好走する確率は下がります。
それでも、人気になるのでオッズ(期待値)が下がり儲かりにくくなるというわけです。
ダートで追い込み馬を中心に馬券を組むのはおススメしません。
というのも、ダートは芝に比べて差し・追い込みが効きにくく、前目で走っている馬が
必然的に有利になるからです。
▼逆に、逃げ馬の回収率は高いです。
逃げると、最初からレースを引っ張っていくので、レース終盤になってくるとスタミナが
なくなり、バテてしまうので人気にはなりませんが、競馬で「前を走る」ということは、
有利なのです。
▼G1など、レースレベル、クラスが上がっていくと逃げる馬はアドバンテージがなく
なりますが、逃げ・先行馬が穴を開けることは多いです。
競馬で前を走ることは、絶対的に有利である。
これは頭の隅に常に置いていた方がいいです。
差し・追い込みというのは能力が無い馬には出来ません。
よって、追い込み馬が穴を開けるケースは少ないのです。
「追い込み馬が大穴をあけた!」ということも、ないこともないですが、
もし、人気の無い穴馬を狙うのなら追い込み馬よりも、逃げ・先行タイプの
方がいいと考えています。
▼上述しましたが、レベルが低く・下位クラスになると、逃げ・先行タイプが有利に
なります。
大きなレースや、ハイレベルな馬が揃ったレースでは差し有利になります。
ただ、有利といっても、
競馬で前を走ることは、絶対的に有利である
の原則がありますので、G1でもある程度前目で競馬をした方が、馬券に
なる確率(3着内率)は高くなります。
ざっくり、
「逃げ馬は儲けやすく、追い込み馬は儲かりにくい」といえます。
▼掘り下げると、
「逃げ馬は、単勝回収率は良く、複勝回収率は下がる」です。
なぜか?
▼逃げ馬は、「勝つか負けるか」がはっきりしているからです。
逃げた馬の「勝率」は他の馬よりも高いですが、「複勝率」は、他の脚質タイプ
に比べて低くなります。
これは競馬のデータベースソフトを使えばすぐに分かります。
▼馬は動物の中でも繊細と言われており、気持ちよく走る時は強いですが、
気分を害してしまうと極端に弱くなってしまいます。
勝つときは強く、負けるときは馬が変わったようにあっさりと負けます。
「勝つか(1着)か、大惨敗か」と極端な逃げ馬も多いです。
▼これらの理由から、「逃げ馬を狙うなら1着狙い」の戦略が有効です。
追い込み馬は、複勝率は高いが、勝率は低い。
逃げ馬はその逆です。
▼逃げ馬は単勝系、追い込み馬は複勝系馬券が回収率を上げやすいです。
単勝系 ⇒ 単勝、馬単、三連単
複勝系 ⇒ 複勝、ワイド、三連複
です。
▼さらに掘り下げると、競馬で安定して儲かるのは
「先行」です。
競馬を長くやっていて、先行馬が1番安定している印象です。
差し・追い込み馬は、馬券的妙味がない、つまり儲からないことが多いです。
特に、レベルの低いレースだとその印象が強くなります。
▼少しデータを見てみましょう。
【重賞レース 脚質別の単勝回収率】1004レース(2010~2017.12)
逃げ 167%
先行 93%
差し 69%
追い込み 27%
2010年からの、すべての重賞レースの脚質別の単勝回収率です。
「前目で競馬をした馬ほど回収率が良い」ことがデータから分かります。
追い込み馬の単勝を買い続けていった場合、回収率は27%にしかならず、損ばかりしてしまいます。
▼「逃げる馬」が分かると、その馬の単勝を買い続けるだけで、回収率が約170%になります。
この「逃げる馬」というのは実際にレースをしてみないと分からないですが、先行出来る馬が、馬券では利益を出しやすい傾向にあります。
▼今回は、逃げ馬と追い込み馬についての考察を書いていきました
競馬はレースのペースや流れなどの「展開」に大きく左右されます。
逃げ馬と、追い込み馬は、特に展開に大きく影響されます。
▼逆に言うと、先行馬はあらゆる展開でも力を発揮しやすいです。
「軸」にする馬の脚質は、競馬が上手になる、収支を安定、向上させるために、非常に重要なファクターなので、しっかりと考えなければなりません。
ただやみくもに「逃げ馬を狙えばいい」という訳ではない。
重賞レースの逃げた馬の単勝回収率をあげましたが、今度は「全てのクラス」と照らし合わせてみましょう。
逃げた馬
単勝回収率 200%
複勝回収率 140%
(2010~2017.12)27500レース
「レースで、逃げた馬」の成績です。
逃げ馬が儲かるというのはこういったデータからも言えます。
▼ここで認識しなければならないのは、「レースでは、どの馬が逃げるのかはわからない」ことです。
逃げ馬は1レース中に、1頭しかいません。
これは重要なポイントです。
▼つまりは「逃げる脚質を持った馬を買えば儲かる」ということではないのです。
少し分かりにくいのですが、逃げ馬、すなわち普段よく逃げる馬が、必ずしも自分が馬券を買うレースで逃げるというわけではないからです。
▼前走逃げた馬が、かならず今回も逃げるわけではありません。「実際のレースでどの馬が逃げるのか」これを予想するのが重要になってきます。
逃げ脚質を持つ馬よりも、「普段、逃げないのに逃げた馬」が、儲かることがデータから分かっています。
「普段逃げないのに逃げる馬」、例えば「騎手が替わった」時に、急に逃げて勝つ光景をよく見ます。
こういった場合は、回収率がかなり高くなります。
▼具体的データを出すと
【2015年からの重賞のレース】
逃げ馬 401頭
単勝回収率 103%
複勝回収率 122%
逃げ馬はやはり儲かりますね。
▼さらに注目して欲しいのが
【上の逃げた馬の中でも、前走逃げなかった馬】
231頭
単勝回収率 132%
複勝回収率 153%
回収率がグンと上がることが分かります。
この理由にはついては
▼「逃げ馬を買うことで儲かることは認知されており、前走で逃げた馬は過剰に人気してあまり儲からない」
ということが言えそうです。
もし、「前走で逃げた馬」を買い続けて、儲かり続けるのであれば競馬は超儲けやすく超簡単なゲームです。
ただ、そうは問屋が卸さないのが競馬の面白いところです。
▼逃げ馬を狙って儲けようと思う時に重要なポイントが、
「前走では逃げていないが、今回逃げそうな馬」
このパターンを狙うのが1番儲かります。(と思います。)
▼毎回書いていますが、競馬はみんなで出し合ったお金をプールして、そのお金を取り合うゲームです。
利益に繋がらない買い方をしてもいつまでたっても他の人に勝つことは出来ません。
短期的に勝つことは出来ても、長期的に他の人に勝って生き残らなければなりません。
▼逃げる馬を狙うという戦略は馬券収支を向上させる上で重要ですが、ただやみくもに脚質:逃げ馬を狙っても儲かるという訳ではないことを分かってもらえたらうれしいです。
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