儲かるのは内枠で、外枠は儲からない。開幕周はこの傾向が顕著。有利な枠順とは?
2018/01/23
「各レース条件によって、枠順の有利不利は大きく変わる」
「芝は内枠の方が多少有利で、ダートは外枠の方が有利」
「芝でも、短距離では外枠の方が有利な場合がある」
考察に入ります。
▼競馬は「枠番・馬番」が決められています。
1枠1番は最も内枠から。8枠18番の馬は最も外の枠からのスタート
という具合です。
競馬は、陸上競技のいわゆるセパレートコースのようにはなっておらず、
どの馬も横に並んで一斉にヨーイドンでスタートします。
どうしても外枠は距離ロスが生じてしまうので、内枠が有利になります。
▼競馬のコースは、新潟の1000m直線レースを除いて、基本的に円形のコースを
走ります。そのため外の枠に入った馬は、必然的に内枠の馬よりも長い距離を走ることになります。
長い距離を走る分、スタミナは消費しやすくなりますね。
内枠の馬は、ラチ沿いにピッタリとつけて走る、いわゆる経済コースで走ることができるので、
レース終盤まで、スタミナを温存しておくことが出来ます。
ただし、競馬の場合は陸上競技のようにどのコースも均一な状態ではなく、芝の長さや、荒れ具合などの
「芝の状態」があるので、内枠が必ずしも有利というわけではありません。
どの馬もインコースを走るので、インコースは芝が荒れやすくなります。競馬の開催がすすんでくると、
インコースの傷みも激しくなっていきます。
▼開幕週はインコースが荒れずに有利ですが、開催がすすんでインコースが荒れてくると外枠が有利になる。
と考えています。
「土曜日に内外の有利不利を判断し、日曜日に軸馬を探す」という戦略を立てることが出来ます。
ただ、中長期的な回収率を考えた時は、
どのような馬場状態であっても、芝レースは基本的に外枠よりも内枠が儲かると考えています。
▼穴馬を狙う場合は、インコースの馬を狙います。
人気がない馬、つまりメンバーの中で「弱い馬」が、強い馬に勝つには、コースロスをなくして、
インを突く必要があります。
大外をブン回して勝てるのは強い人気馬のみです。
もちろん、人気のない馬が、大外から飛んでくることもありますが、中長期的な馬券的妙味の話であることを
認識してもらえればと思います。
私の場合、どの馬を狙うか迷う場合は、内枠の馬を狙うことが多いです。
特に、馬場がフレッシュな開幕週は、内枠有利、外枠不利の傾向が顕著に現れるので、内枠の馬をよく狙います。
▼わたしの仮説では、芝レースは内枠有利としていますが、
具体的に「何番の馬が有利」なのでしょうか?
結論からいうと「2・4・6・8番」の偶数馬番です。
コースによって変わってくるので、ケースバイケースで狙う馬を考えなくてはいけませんが、
偶数馬番の馬は、期待値が高いと考えています。
▼なぜか?
それは、「割と内枠で、偶数枠」だからです。
馬がゲートに入る順番は、奇数の番号から入ります。
1・3・5・7...番の馬が「先入れ」されます。
競走馬、つまりはサラブレッドは非常に繊細なので、狭いゲートの中を基本的に嫌がり、
気分をそこねてしまいます。
奇数番号の馬は、長時間ゲートの中で待つことになるので、集中力が切れて「出遅れるリスク」が
高まります。
▼1・3・5番は、内枠なので有利といえば有利なのですが、「出遅れリスク」があるので、「絶対的に有利」
とは言えません。
対して、2・4・6・8番は、内枠でなおかつ「後入れ」なので、内枠の偶数馬番は期待値が高くなりやすいです。
▼ちなみに、内枠有利と言っているのは、「芝レース」です。
競馬は、芝とダートレースがありますが、ダートは内枠有利とはなりません。
ダートは砂です。砂の上を走るので、内枠の馬は砂が顔にかかります。
馬は繊細なので顔に砂がかかると、「気分を害してやる気を失う」ことがあります。
ですので、ダートの場合は内枠を狙うということはないです。
▼芝レースの話にもどりますが、
奇数馬番は出遅れるリスクを抱えているとはいえ、
「外枠よりは、奇数馬番の内枠が良い」と考えています。
特にレベルの高いレースになるほど、内枠の期待値が高くなると考えています。
▼具体的なデータをご紹介します。
【芝重賞レース 馬番別、単複回収率】885レース(2010~2017.12)
1~8番 75-80%
9~18番 58-66%
(単勝回収率-複勝回収率)
芝の重賞レースでは、「内外の回収率の差」がある印象です。
的中率は、度外視して、回収率ベースで考えた場合です。
「儲けること」を意識しています。
▼今回は、競馬においての内枠と外枠の有利、不利について書いてみました。
まとめとして、
「内の芝の状態が悪くなければ、内枠の期待値が高くなりやすい」
「ダートは、砂をかぶらない外枠が走りやすい」
です。
芝レースは、中長期的な視点で考えると、内枠の馬を中心に馬券を構成した方が、
回収率は高くなります。
内枠不利のパターン?
▼ここまでは、「芝レースは内枠有利」を述べてきました。
ただ、例外的に内枠が不利になるバターンもあります。
その点を少し考察します。
【芝レース、1~3番枠のデータ】
単勝回収率 66%
複勝回収率 79%
1~3番枠なのに、回収率が低いです。
なぜでしょうか?
▼仮説として、芝レースでは内枠が儲からないケースとして、
「レベルの低いレース」が挙げられます。
▼競馬は未勝利戦からG1(ジーワン)でクラス編成されています。
上のクラスにいくほど、賞金は高くなり、レースレベルも上がります。
レースレベルが高い時は、刻むラップが早くなり、ペースも早くなります。
逆に、レベルが低い場合は、全体的にラップも、ペースも遅くなります。
▼未勝利戦と、G1を比べるとペースがかなり違います。
つまり、未勝利戦や500万下条件などの下位のクラスではペースが遅くなることが多いという
わけです。
▼問題は、
「遅いペースで、団子状態になると、馬郡が固まって、内枠の馬の進路がなくなる場合がある」
ということです。
▼団子状態で走っていると、内枠の馬は進路がなくなりやすいです。
車の運転を考えていただければ分かりますが、渋滞の時はアクセルを目一杯踏み込むことが出来ませんね。
このように、レベルが低いレースになると、芝レースでも内枠有利とはならず、むしろ内枠不利になるケースがある。
と考えています。
【芝レース、1~3番枠データ】未勝利戦
単勝回収率 41%
複勝回収率 72%
上述のデータから、未勝利戦を抽出するとさらに回収率は下がります。
▼これは「内枠が不利になる条件の1つ」にすぎません。
「芝のレースだから内枠狙い撃ちだ!」とするのではなく、常に別の角度からアプローチすることで、
無駄な馬を馬券に入れることなく回収率を上げることが出来ます。
▼レベルが低くなると枠順が関係なくなると書いてきましたが、
レベルが低いレースだと、馬の強さが勝負の決め手になります。
逆に、ハイレベルだと、強い馬でも展開が向かないと負けます。
▼枠順もその展開を考える上でのファクターであり、重賞レースなどハイレベルになるほど、
内枠が有利になります。
極限状態のレースでは、展開のあやが最後の着順を決めます。
特に、「G1レースでスローペース」の場合は、内枠が有利になります。
▼G1は、最高峰のクラスのレースです。
出走出来る馬も限られており、競争馬でも一握りしかいません。
メンバーレベルが高いレースでは、少しのミスが命取りになります。
▼「スローペース」で、ハイレベルなメンバーの場合、「瞬発力」勝負になりやすいです。
瞬発力勝負では、最短距離の経済コースを回って来た馬が、圧倒的に有利になる印象です。
▼G1レースを数多く見てきましたが、内枠の馬が好走するのはごく当たり前です。
逆に外枠の馬が活躍するのは少なめな印象です。
馬場状態によっては、内枠が壊滅し、外枠の馬ばかりが馬券に絡むということもありますが、
常態では、G1は内枠が有利です。
なので、G1や重賞レースを買う人は、内枠の馬に注目して馬券を構成すると回収率も上がりやすくなります。
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